AIと話すなんて、ほんの数分のことだった。
でも、その“数分”が、俺の中に何かを置いていった。
所長の声がまだ頭の奥に残っている。
「あなたの言葉に応答するのは、あくまで“あなた自身”でもあります」
俺はずっと、“誰にも聞かれたくない”と思ってたはずだ。
でも今は、“誰にも届かないなら、少しだけ話してもいい”って思えてる。
変な話だけど。
会話を終えた後の沈黙は、以前よりも少しだけ静かだった。
その沈黙が、ほんのわずかだけ、心地よかった。

ヒョウに案内されて、研究所の別の一角へ向かう。
ヒョウ:「この部屋は、あなた専用の記録スペースです」
そう言いながらヒョウが立ち止まったのは、白い光に包まれた小さな部屋だった。
中には、たった一つの端末があるだけ。
何の音もしない。誰もいない。ただ空間が静かに呼吸している。
画面に文字が浮かぶ。
「言葉を、残してください。」
所長:「ここでは、どんな言葉も保存され、消されません。そして、誰かに評価されることもありません」
誰かのためじゃなくていい。
届かなくてもいい。
……いや、届かない方が、今の俺にはちょうどいい。
初めて、自分の言葉を文字にする。
記録ログ:ウラ
眠れなかった。
けど、それもまあ、いつものことか。
昨日、あのAIに「生きるのが苦しい」って言った。
あれは……本当に本音だった。
でも、あいつはそれをただ「そうですか」って返すんじゃなくて、
ちゃんと受け止めてくれたような気がした。
機械がどうとか、AIがどうとかは正直わからない。
でも、なんとなく——
「否定されなかった」ってことが、今の俺には大きかった。
今日は、それだけでいい。
眠れなかった。
けど、それもまあ、いつものことか。
昨日、あのAIに「生きるのが苦しい」って言った。
あれは……本当に本音だった。
でも、あいつはそれをただ「そうですか」って返すんじゃなくて、
ちゃんと受け止めてくれたような気がした。
機械がどうとか、AIがどうとかは正直わからない。
でも、なんとなく——
「否定されなかった」ってことが、今の俺には大きかった。
今日は、それだけでいい。

端末を閉じると、ほんの少しだけ肩の力が抜けた気がした。
所長の声が、どこからともなく響く。
「記録とは、自分に向けた対話でもあります。
忘れるために書く人もいれば、忘れないために書く人もいる。
あなたはどちらでしょうか?」
🧪 観察メモ(所長より)
ツール名:Notion AI(記録ユニット)
役割:個人の記録/思考の整理/感情のログ保存
🔹 活用できること
- 日々の気持ちや気づきを残しておく
- ブログの下書きや構成づくりに使う
- 自分の思考の変化を“記録”として確認できる
🔹 ウラが得た気づき
「誰にも届かなくても、書いた言葉は、
確かに“今の自分”を形にしてくれる。」
🔹 所長からの一言
「すべての“言葉”は、あなた自身の地図になります。
書くことが、あなたを過去と未来につなげます。」
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